賃貸経営、管理、土地活用、不動産投資など賃賃ビジネスに役立つ最新ニュース

女が美しくハードに働くニューヨーク

☆エンジェルのほほえみ(花岡京子)


           女が美しくハードに働くニューヨーク


   若手作家の版画の展示、即売会が開かれたので、久しぶりにニューヨークに
  行ってきました。ほぼ1年ぶりですが、街も人もオフィスもレストランも活気
  があって、みんな生き生きしていました。自分の才能を信じて打ち込んでいる
  姿がそこにはあります。街を行く人々は、いつ見ても個性的。

   「ニューヨークは、アメリカの縮図みたいなところですからね」とは、ヒラ
  リー・クリントン米大統領夫人のインタビュー・コメントですが、確かにニュ
  ーヨークにはアメリカの総てが集約されていると思います。第一、身体が大き
  く、明快に自己主張するので、チョット気を抜けば気圧されてしまうのです。

  ビジネスの場においてはなおさらで、私が専門に扱っている版画の場合、まだ
  画壇で定着した評価を得ていなくても、これと思う作家の売り込みには、全力
  投球します。ビジネスなんだけれども、真摯で純粋さがこちらに伝わってきま
  す。アレッて、ニューヨーカの特色なのかしら、仕事に一生懸命で、プライド
  が高く、美味いものに目がなく、そしてよく食べます。

   芸術作品をビジネスの対象にする画商にあって、横並び的発想などあり得な
  いと思うのですが、日本では作家の評価に依然、「賞」の受賞回数や、ボス派
  閥、会派の存在が大きく影響しています。観る者に感銘を与え、突き上げる感
  動を呼び起こす力がその作品にあるかないかで、まず評価すべきなのが、現実
  は“勲章”をほしがる。それが、作品の評価にすらなるという奇怪な現象がま
  かり通っているのが日本の現実なんです。

   海外、特にニューヨークは違います。作品の出来栄えもそうですが、才能に
  対する先物買いの傾向が結構強い。アメリカ経済の好調を支えているといわれ
  る起業家群のエネルギーと同じものが、芸術の世界にも底に流れていると思え
  てなりません。いかに目立ち、自己主張をして、自分のスタイルを貫いていこ
  うとするのと、人目を気にしながら足並みを揃えていこうとするその差は、経
  済も芸術にも見事に表れていると思います。

   ヨーロッパでもアメリカでもそうですが、展示会やバザールのブースで働く
  女性達は、なぜあれほど輝いているでしょうね。女性が職場や政治に進出して
  きたこれまでの歴史の差であるといえば、それはそうですよね、という感じで
  すが、私が思うには、自信のなせるわざではないでしょうか。生き方や仕事に
  対する自信が自然に彼女達を輝かせる、と。

   いちいち社会のルールや文化の違い、細かいディティールを日本と比較して
  も仕方ありませんが、厳しい競争社会にあっても、女が実力を磨ける場所がニ
  ューヨークにはあります。油断はできないけれど、やりがいはあるということ。

   女の自分が言うのもちょっと変ですが、化粧美人でない、仕事美人が圧倒的
  に多いと、今回のニューヨーク行きで改めて理解させられた次第です。みんな
  ハードな仕事をこなしながら、自分を磨いている。それと、ニューヨークへ行
  って何かしようとすれば、当然なんでしょうが、英語が喋れないと人間関係も
  ビジネスも全然ダメだということですね。


  (2000.7.21)

powered by HAIK 7.2.5
based on PukiWiki 1.4.7 License is GPL. HAIK

最新の更新 RSS  Valid XHTML 1.0 Transitional