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賃貸永住派と世帯数が増える一方、新築参入の鈍さが際だった年

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賃貸永住派と世帯数が増える一方、新築参入の鈍さが際だった年

人口減少が続く中、賃貸市場を支える世帯数は、着実に増加

 2011年の賃貸市場の変化の一つとして、大震災の影響でしょうか、賃貸住宅を「良し」とする賃貸住宅派がジワリ増加しています。何も無理して持家を購入しなくても、賃貸住宅で身の丈に合った生活を営む風潮が急速に広がっているようです。

 これを裏付けるかのように、9月に積水化学工業住宅カンパニーが「今後10年ぐらいの希望する住まい形態は、賃貸住宅派が、過半数を占める」。

 さらに、「賃貸住宅は2~3年で住み替えるもの」と考えている人は10.4%、「気に入った賃貸住宅になるべく長く住みたい」が71.0%で、ファミリー層はできるだけ長く住みたいと思っています、といった調査結果を発表しています。

 一生に一度の大きな買い物といわれる住宅が一瞬にしてこわれる地震の惨事を目の当たりにして、賃貸永住派層が増えたそうです。しかし、だからといって急激に賃貸マーケットが膨らむというわけではありませんが、賃貸経営に追い風が吹いていると捉えたいものです。

 また、総務省は2010年10月1日現在のわが国の世帯数を5,195万世帯と公表。2005年~10年に4.8%増加し、一般世帯数は5,184.2万世帯と、国勢調査開始以来、初めて5,000万世帯を超えました。

 傾向として、1人世帯が一般世帯の32.4%に当たる1,678.5万世帯と最も多く、世帯人員が多くなるほど世帯数は少なくなっており、世帯人員が3人以下の世帯は増加、4人以上の世帯は減少しています。

 このように人口減少が続く中、賃貸市場を支える世帯数は、着実に増加しています。

 さらに今年の特色として、貸家の新設着工戸数の1~9月の合計が21万3,802戸で、前年比2.4%減少したことが挙げられます。空室が目立つ借り手市場に嫌気がさされ、新築の参入がセーブされている状況です。

 積極的に賃貸住宅を選ぶ賃貸永住派と市場のニーズを生む世帯数が増える一方で、市場への新築の参入が鈍る傾向が明確に際だった年のようです。

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 賃貸永住派と世帯数が増える一方、新築参入の鈍さが際だった年
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