2019/3
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2019年3月のバックナンバー
2019/3/1 国土交通省、1月分の貸家の新設着工、前年比12.3%減で5ヵ月連続の減少
国土交通省は2月28日、1月分の新設住宅着工戸数を発表しました。
それによりますと、1月分の新設住宅着工は、貸家は減少したが持家、分譲住宅が増加したため、全体で前年同月比1.1%の増加。季節調整済年率換算値では前月比9.3%の減少となりました。
1月分の新設住宅着工の総戸数は、前年同月比1.1%増の6万7,087戸。2ヵ月連続の増加。持家は前年同月比3.3%増の2万925戸で、4ヵ月連続の増加。分譲住宅は前年同月比19.8%増の2万911戸で、6ヵ月連続の増加。
貸家の新設着工は、前年同月比12.3%減の2万4,776戸で、5ヵ月連続の減少。民間資金による貸家が減少し、公的資金による貸家も減少したため、貸家全体で減少となった。
国土交通省では1月分の住宅着工の動向について、前年同月比で2ヵ月連続の増加となっており、利用関係別にみると前年同月比で持家、分譲住宅は増、貸家は減となった。引き続き今後の動向をしっかりと注視していく必要がある、とみています。
<1月の三大都市圏別の新設着工数>
首 都 圏 | 中 部 圏 | 近 畿 圏 | その他地域 | |
---|---|---|---|---|
総戸数 (前年同月比) | 2万3,230戸 (4.4%減) | 8,311戸 (0.5%減) | 1万1,371戸 (23.7%増) | 2万4,175戸 (1.4%減) |
貸 家 (前年同月比) | 9,171戸 (20.2%減) | 2,459戸 (17.4%減) | 4,350戸 (17.0%増) | 8,796戸 (12.5%減) |
2019/3/1 タス、「賃貸住宅市場レポート 首都圏・関西圏・中京圏・福岡県版2019年2月」発表
不動産評価Webサイト「TAS-MAP」を運営する(株)タス(東京都中央区)は2月28日、「賃貸住宅市場レポート 首都圏版・関西圏・中京圏・福岡県版 2019年2月」を下記の通り発表しました。
レポートには、「2018年第3四半期 1都3県賃貸住宅市況図」「東京23区ハイクラス賃貸住宅の市場動向」「2018年12月期の1都3県賃貸住宅指標」「2018年12月期の関西圏・中京圏・福岡県賃貸住宅指標」が掲載されています。
▼ レポートの概要
(1)2018年第3四半期1都3県賃貸住宅市況図
東京23区では、江東区が「やや悪い」から「やや良い」に改善しました。一方で、港区が「やや良い」から「やや悪い」、文京区が「やや悪い」から「悪い」、台東区が「やや良い」から「やや悪い」に悪化しました。首都圏では、千葉市が「悪い」から「やや悪い」に改善しました。
トレンドが上昇を示す地域は、2018年第2四半期の5地域から2018年第3四半期は14地域と大きく増加しています。下降を示す地域は、2018年第2四半期の18地域から2018年第3四半期は9地域と減少しました。
東京市部や周辺の県など東京23区以外でもトレンドが上昇を示す地域が大きく増加しましたが、景況については好転の兆しが見られない地域が多いため、引き続き市況の変化には注意が必要でしょう。
(2)東京23区ハイクラス賃貸住宅の市場動向
5,000円/平方メートル月超クラスの空室率TVIは、2017年1月以降悪化傾向が続いていましたが、2018年5月をピークに僅かながら改善傾向にあります。供給量の多い4,000~5,000円/平方メートル月クラスの空室率TVIは2017年9月以降、引き続き悪化傾向が続いています。
4,000~5,000円/平方メートル月クラスの募集期間は、2016年11月をピークに引き続き横ばい傾向で推移しており、2018年9月末時点で3.01ヵ月です。5,000円/平方メートル月超クラスの募集期間は2018年2月をピークに改善傾向にあり、2018年9月末時点で2.67ヵ月です。
5,000円/平方メートル月超クラスの賃料指数は、データが少ないため振れ幅が大きくなっていますが、空室率TVIや募集期間が改善傾向にあることを反映して、2017年第1四半期より引き続き上昇傾向にあります。4,000~5,000円/平方メートル月クラスの賃料指数は、2018年第1四半期より下落傾向で推移していましたが、今期は再び上昇しています。しかしながら、空室率TVIが悪化傾向にあることなどから、今後は再び下落傾向で推移する可能性もあります。
(3)2018年12月期1都3県賃貸住宅指標
東京市部のアパート系空室率TVIが急激に改善しています。マンション系空室率TVIについても2ヵ月連続の改善となりました。一方で東京市部の賃料指数は低迷しており、市場の弱さが観察できます。東京市部は大学の都心回帰の影響を強く受けています。国勢調査によると、民間借家に居住する25歳未満の単独世帯が大きく減少したため、東京市部の民間借家に居住する単独世帯の総数は、2010年から2015年にかけて減少しています。
このような状況にもかかわらず東京市部では2014年以降に単身者向け(ワンルーム、1K)の賃貸住宅の供給が増加しています。以上を勘案すると、とくにアパート系において経営難等の理由で市場に流通しなくなった(いわゆるデッドストック化)物件が急増した結果、市場に流通している物件の空室率TVIが改善した可能性が考えられます。
(4)2018年12月期 関西圏・中京圏・福岡県賃貸住宅指標
空室率TVI、募集期間とも横ばいから改善している地域が増加しており、市場に落ち着きが見られます。
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