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特別インタビュー
株式会社AMBITION
代表取締役社長
清水 剛氏
外国人の流入と活動できる受け皿となる仕組みをつくること
その一環として、ベトナムに海外子会社の法人を設立
── 今後さらに少子高齢の時代の波が加速していきますが、これからの賃貸事業をどのように位置づけておられますか。また、御社として今後力を入れていく分野についてご説明ください。
清水 首都圏に関しては人口流入が増えているので問題はありません。ただその他の地域、地方では人口が減少して空室率の増加が当然考えられます。そこで一段と力を入れていきたいのがリノベーションです。
そのまま放置しておくのではなく、現代風にアレンジして今日のニーズに合わせた形にして市場に出すことです。高齢社会で人口が少なくなる一方、労働力不足等に対処するために外国人の流入が増えることが予測されますから、こうした流れに対応するべきではないでしょうか。
これまでは日本人だけといったスタンスできた業界でありますが、外国人の流入と活動できる受け皿となる仕組みをつくることが必要だと思います。そのためにまずなんといっても英語、あるいは中国語が話せる人材を確保することが必要だと考えています。
── 2015年2月にベトナムに海外子会社の法人を設立されましたが、今後の経営ビジョンとして、海外比率は高まっていくのでしょうか。
清水 やはり海外指向が一つの分野になります。海外の人材のインバウンドと同時にアウトバウンドも必要となります。
2月にベトナムに当社が100%出資の海外子会社を設立しました。従来会社内部の入力業務、データ処理などの事務アウトソーシングサービスをベトナムでやっていたのですが、法人としてさらに充実させ、その上でベトナムに進出する日系企業の部屋探しをお手伝いし、そうした部屋の物件管理を手がけようと考えています。
ベトナムの方々には優秀な方が多いので、日本語も英語も話せる人材をインバウンドとしての窓口として生かしていけないか、ある程度英語を話せる人を囲い込んで今後の海外に関する事業展開の人材確保を、と思っています。
英語を話せる人間を囲い込んでいき
アジアに対して仕掛けたい
── 海外もそうですが、事業拡張には人材の確保という側面がついてきますが、こうした面ではどのようにお考えですか。
清水 ある程度英語を話せる人間を囲い込んでいき、外国人流入に対する窓口としていきたい。日本でも全国展開はもちろんですが、アジアに対して仕掛けていけるようになればと考えています。
不動産業界は派手とかバブルの象徴のイメージがありますが、人の生活の基盤ともいえる「住」を担っているこの業界を、私は素晴らしいと思っていますし、誇りでありプライドを持っています。
「もっと評価されなくてはいけないこの業界」の地位向上に尽力したい。米国へ行けば誇り高い医者、弁護士と並んで賞賛される職業として重んじられています。育てていただいたこの業界に恩返しするつもりで、我々も業界の底上げをし、もっと若い人が夢を見て実現できる働きがいのある、誇りをもっと持てる業界にしていきたい、そのために努力したいと思っております。
── 本日は貴重なお話をありがとうございました。