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''『賃貸経営にいっそう高まる管理の重要性と課題』''(2006.5.20)

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賃貸最新レポート

賃貸経営にいっそう強まる管理の重要性と課題

管理会社の近代化が住居の供給システムの環境整備に結びつき、広く社会に貢献

賃貸不動産管理業の近代化を促進するため、国土交通省が中心となって学識経験者、弁護士、関係業界団体の代表者をまじえて研究会を開き、「賃貸不動産管理業の適正なあり方等」を調査、検討した結果が2003年4月に取りまとめて公表されました。

報告書の骨子は、賃貸不動産管理業の現状として、
 
・ 賃貸不動産管理業の位置づけ
・ ストック重視型社会における管理の重要性の増大
・ 不動産証券化の促進に資する質の高い不動産管理の要請
・ 事務所ビルの大量供給下での管理の質の確保
・ 不動産管理業の業務の適正化に関する取り組み
 といった問題点を挙げています。

さらに、現時点での課題事項として、
・ ストック重視型社会を迎え、マンション、賃貸住宅、事務所ビル等の不動産管理の重要性が一層増大
・ 日本経済再生に寄与する不動産証券化の促進に資する質の高い不動産管理の要請
・ 賃貸不動産に係わる杜撰な管理や媒介、代理業務と管理業務の区分の不明確等に起因するトラブルが発生していることから、業者としての信頼性の確保が課題
などを強調しています。

また今後の検討課題としては、次の7項目を挙げています。

・ 標準的な管理業務委託契約書の作成及び普及
・ 業界における倫理規程
・ 人材の育成
・ 賃貸不動産管理業に関する情報開示
・ 良質な管理業務の評価等
・ 今後の賃貸不動産管理業のあり方等に関する調査研究
・ 賃貸不動産管理業に関する広報及び宣伝
 
このように、賃貸住宅の管理分野の近代化のため、国、業界ともに、「賃貸不動産所有者」や「国民」に「分かりやすい独立した業態として」成長していく必要があると捉えています。

▼▼

賃貸経営者にとって経営を安定軌道に乗せるためには、優良な仲介・管理会社とつき合うことが少なからずの比重を占めます。仲介不動産会社は、入居者募集から契約業務等をメインとする不動産会社で、小規模ながら長く地域に根づいているところや、全国チェーン店、あるいはFC店があります。

入居者が契約して入居した後も、退去する際に立ち会い、退去手続きを行います。一方、管理会社は、「物件」をトータルに管理する会社。入居契約後、家賃集金代行と建物管理が主な仕事となり、家賃保証をしたり、管理内容に伴って管理料が違いますが、おおむね家賃1ヵ月分の5~12%程度です。

仲介だけを専門とする不動産会社もありますが、中堅、大手クラスになると大半が仲介と管理業務を兼ねています。仲介で実績を上げ、家主の信頼を得て、管理物件の質、量を高めれば、自社の<保有>する物件が増え、取り扱い量が増大して、≪管理ビジネス≫が繁盛するというもの。

管理している物件に空室が出れば、入居者を募集して手数料を稼ぐ、入居後は管理業務で管理費を稼ぐという風に、管理部門の強い不動産会社は、それだけ内部蓄積の充実した足腰の強い不動産会社ともいえます。

近年、全国の主だった仲介・管理不動産会社は、管理部門を強化、拡充しています。当然、管理に強くなるために、「管理ノウハウ」を身につけなければなりません。賃貸経営者つまり物件の仲介や管理を依頼する側から見て、最高の「管理ノウハウ」とは、平たくいってだいたい次の3点につきます。

 1.空き部屋が発生すれば素早く入居者を募る
 2.入居者と家主のクレームにいち早く対応する
 3.建物管理・清掃業務にたけている

結局、入居者を早く見つけ、安定した賃貸経営を実現するためにも、「素早く入居者を募る」「クレーム対応が早い」「管理・清掃業務にたけた」仲介・管理会社と取引きするのが一番の得策ということになります。そのためにも、ネットワークに強く、フットワークのいい管理会社が求められるのです。

賃貸住宅の物件を供給する賃貸経営者と需要を生む入居者との接点に立つ管理会社の近代化が図られれば、住居の供給システムの環境整備に結びつき、広く社会に貢献することは異論のないところです。

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