賃貸経営、管理、土地活用、不動産投資など賃賃ビジネスに役立つ最新ニュース

「解約金が返ってこない」

文字サイズ:

賃貸「入居者事情」

「解約金が返ってこない」

画像の説明

解約手続きの不備が影響

 入居者山村透(仮名)さんは転勤のため、住んでいたマンションを解約して転居したのですが、いつまでたっても保証金の返金(解約引き後のお金)が振り込まれないので、仲介してくれた不動産会社に問い合わせたところ、全く要領を得ません。

 近くなら店に行って話を聞けるのですが、遠隔地ですから電話で何度もやり取りするうちに、事情が分かってきました。

 話はこんなことです。

山村さんは解約通知のハガキを不動産会社に出し、
店の営業担当者と退居立ち合いを行い、
鍵の引き渡しと、原状回復の確認をして、
ほぼ問題がないので、
およそ2~3週間で、解約引きのお金を
所定の銀行に振り込んでもらう約束をして,その場で別れた。

 問題はここからで、

この不動産会社の担当者が退居手続きを取らなかったので、山村さんの部屋が入居扱いになっていた。
これもコトが判明した時点で担当者が退社してしまっていたため、事実関係の詳細が分からず、あくまでも推測。
山村さんは鍵を返しているが、その鍵は大家さんのところに返されておらず、解約の連絡が大家さんにいっていないので、大家さんは入居者がいるものと信じていた。仲介店に専任で管理一切をまかせているので、物件に足を運ぶこともほとんどなかった。
そこで、大家さんの毎月の家賃の振り込み確認ですが、物件を3棟、40数戸所有していると、滞納あるいは残金不足で引き落とし不能が毎月のように数件起きるため、金額のチェックはどうしても遅れ気味。

 話の結論は、

大家さんは解約通知を知らされていなかったので、山村さんは入居しているものとして、解約金をそっくり4ヵ月分の家賃に充当。
不動産会社は山村さんに、何か証拠を残していませんかと聞くが、鍵は手渡しで、立ち合いも口頭でやり取りし、何も形に残っていない。
情けないことに、不動産会社の担当者に聞けばいいものを、退社していなくなった上、店に記録として何も残っていない。
たまたま山村さんの手元に『退居立会いに時必要なもの』と書かれたコピーが残っていて、日付と契約書(原本)、印鑑、本鍵(2本)…の記入があったので、
やはり退居は、手続き通りされたようである、と認められ、
入居者に落ち度はなく、
大家さんも関係ない。

 として、不動産会社が解約金を弁済(負担)することになった次第です。

 話の流れをまとめるとこんな風になるのですが、当初の問い合わせに対して、スムーズに話が進んだわけではなく、最終結論が出るまで2ヵ月以上かかっています。全国規模で展開する大手の仲介専門店ゆえの業務の落とし穴なのか、色々考えさせられるものがあります。

このページのトップへ戻る

 「一本釣りされた入居者」
 「解約金が返ってこない」
 「無類の“ペット好き入居者”」
 「痴話喧嘩大騒動」
 「賃借人であると同時に、大家さん」
 「タダより高いものはない」

powered by HAIK 7.2.5
based on PukiWiki 1.4.7 License is GPL. HAIK

最新の更新 RSS  Valid XHTML 1.0 Transitional