つづく 「エレベーターの保守・点検」
賃貸役立つ情報
エレベーターの保守・点検
保守契約には二通りの方法が
エレベーターは比較的故障や事故が少ないといわれながら、時と場合によっては死亡事故を引き起こします。
エレベーターの保守・点検は、メーカー系列のサービス会社と契約して定期的に行われるものですが、契約は二通りの方法があります。
一つは「FM(フルメンテナンス)契約」、もう一つは「POG契約」です。賃貸経営ではこの二つの契約法を使い分けると経費節減につながるのです。
FM契約とは、一定契約料金を決めてその範囲内で部品の交換、修理、点検などエレベーターを最良の状態に維持するために、保守会社の負担で行われます。
ワンパック契約になっていますので、部品交換・修理に対していちいち見積もりをとることもなく、手間がかかりません。ただし、部品の交換があってもなくても月の支払いが一定ですから割高感はぬぐえません。
それに対してPOG契約は、消耗部品の交換は保守会社の負担で行い、それ以外の部品交換、修理費は別途費用として請求されます。
FM契約とPOG契約を使い分けて経費節減
エレベーターは7~8年を過ぎて10年目あたりから部品の故障が出始め、ケーブルは17、8年を経過して20年当たりから傷みが表面化しますので、新築~建築経過年数の経っていないうちはPOG契約を結び、古くなってからFM契約を結ぶことが経費節減につながるといわれるものです。
ちなみにPOG契約のPとはparts=部品、OはOil=オイル、Gはgreas=グリスを指します。こうしたメンテナンス料金は建物の階層、サービス内容によって違い、月の支払いはPOG契約の方が安くなっています。
ということで、安全に越したことはないのですが、FM契約を選ぶかPOG契約にするかは、どこまで費用をかけるかの判断になりそうです。
一般的には竣工後数年は部品等も新品ですから、そうむやみに傷むこともなく、使っているうちに古くなり劣化し始める頃合にPOG契約に切り換えるのが得策のようです。
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