特別インタビュー：株式会社プライスハブルジャパン 1
特別インタビュー
株式会社プライスハブルジャパン
代表取締役社長
廣澤 祥生氏
ヨーロッパで大きな話題となった
スイス発のAI査定サービスを展開する
PriceHubbleの日本法人代表、廣澤社長に
不動産の価値を透明化する
これからの不動産AI査定のあり方などをお聞きしました。
PriceHubble公式サイト
住宅向けAIによる不動産査定サービスを展開
物件の市場価格、賃料を定期的にモニタリングできます
本社はスイス。フランス、ドイツ、日本など６ヵ国で事業を展開
お客様は不動産管理会社、仲介、開発、金融など
── まず、御社の事業内容を教えてください。
廣澤 AI（人工知能）による不動産査定や、ビッグデータの分析・視覚化などを提供しております。インターネット経由で提供するSaaS（Software as a Service）ビジネスです。
B2B（企業間）のビジネスとなっており、お客様は、不動産管理会社、仲介、開発、買取再販、金融などです。
AI不動産査定については、マンション・アパート、戸建に対応しており、売買価格、賃料どちらも査定することができます。
Webアプリでは類似物件、付近の周辺環境の情報も表示できます。査定やほとんどの機能は、APIでも提供しております。APIを利用することで、顧客のWebサイト上、社内システムで、簡単に査定機能や類似物件検索を提供できます。
不透明な業界だと言われがちな不動産にあって、不動産の価値を透明化しようとするのが私どもの仕事の根幹です。そのためのAIを活用した不動産査定サービスの展開といえます。
── 世界６ヵ国で事業展開されていますが、日本法人の位置づけ、また、日本の市場の特性についてどのように捉えておられますか。
廣澤 日本法人は、アジア進出のための戦略的な位置づけで設立いたしました。現在のところ、アジアの拠点は日本だけですが、各国での調査を進めております。
日本のお客様とお話をしていて、不動産DX、不動産テックの活用への興味が高まってきていると感じます。当社の本社経営陣も、日本には期待を寄せています。
日本とヨーロッパは、お客様のご要望や商習慣が大きく異なります。当社は、ヨーロッパで実績のあるAI査定の技術を活かしつつも、日本向けにプロダクトの改善を進めております。日本のお客様と共に、より良いサービスを開発していきたいと考えています。
── その日本で今後、どのような事業分野、ビジネスに注力されていかれるのでしょうか。
廣澤 ヨーロッパにおいては、不動産管理会社、仲介、開発、買取再販、アセットマネジメント、銀行などと取引があります。日本でも、同様のセグメントでの需要を想定しており、既に複数の分野で実績があります。現在のところ、日本でのビジネスの特徴は、大手のお客様との取引が多くなっています。
大手企業様との案件では、標準の査定プロダクト提供するだけではなく、不動産ビッグデータの分析やコンサルティングを含むプロジェクトも多くなっております。
お客様からご要望をいただくことが多いのが、BIツール（データの分析・視覚化ツール）の開発です。不動産会社のお客様（オーナー、売主様など）への提案資料で、エリアの情報など、様々な不動産情報を視覚的に見せたいご要望があります。
例えば、以下の画面は、駅の家賃相場をマップ上で視覚的に表示しています。当社の査定結果をベースに、全く同じ条件（70平方メートル、築年数10年など）で比較することができます。お客様のご要望をもとに、日本支社の開発リソースで開発いたしました。
［駅相場のマップ］
［会社概要］
不動産査定とマーケット・インサイトに基づいた革新的なデジタルソリューションを不動産業界向けに提供する「PriceHubble」（プライスハブル）は、スイスの不動産テック企業です。その日本法人が「株式会社プライスハブルジャパン」（本社：東京都千代田区丸の内新丸の内ビルディング10階 EGG-Japan内）。AIを活用した不動産査定、不動産情報の視覚化サービスを提供しています。同社のプロダクトはビッグデータ、最先端の分析、優れたビジュアライゼーションを駆使し、市場に新たな価値を生み出し、日本の不動産DXの推進とともに、不動産市場の透明性に貢献しています。
