「いかに経営するか」 (2008年4月30日)
「いかに経営するか」
今からおよそ35年前、1973(昭和48)年にすべての都道府県において、住宅数が世帯数を上回りました。世帯数2965万に対し、住宅の数は3106万戸。
この後世帯、住宅ともに急速に増え続け、2003年には世帯数4726万に対し、総住宅数は5389万戸で、1世帯当たりの住宅数は戦後最高の1.14戸。
そのあおりを受けて、660万戸にのぼる住宅が空き家となり、空き家率(総住宅数に占める空き家の割合)は12.2%を占めるに至っています。
そして、賃貸市場は「借り手市場」がここ10数年来定着。借り手有利な市場の定着とともに、賃貸経営にとって大きなダメージとなる入居率の下落を引き落こし、厳しい経営環境が続いています。
その一方で新しい賃貸住宅の建設が相次ぎ、市場の圧迫感が加速。と、やや悲観的な市場の今日の概況をまとめてみましたが、賃貸市場を見渡しますと、
◆築30〜40年の木造系アパートは、急速な淘汰の道を歩む。
◆最新モデルの賃貸住宅の登場で、住環境全体の向上を果たす。
◆賃貸ビジネスの成功モデルを構築している経営者は、入居率90〜100%の高い経営効率を実現している。
◆経営安定のために、物件に付加価値、差別化を付加させるのは必至となる。
◆賃貸経営者にビジネスセンスを磨く意識の向上が求められる。
◆土地活用に踏み切るのに、地域の賃貸ニーズを必ずチェック(マーケティングリサーチ)、その上でプランニングに着手すること。
ほかにも問題点、特性があると思いますが、まずこんなことが頭をよぎります。
物件の数が豊富で、少子化の上に都市間の人口移動が年々減少している中で、「いかに経営するか」が今日の賃貸経営の課題事項ではないでしょうか。
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(2008.4.30)