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グーグルマップの「不動産検索サービス」ストップに思う (2011年2月2日)

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◆ 賃貸経営の今を読む (峰 匡太郎)

グーグルマップの「不動産検索サービス」ストップに思う

ビジネスとして、投資に見合うリターンが見込めなかったのか

読者の皆様ごぶさたしています。月が変わって早や2月。2月は日数が2日か3日少ない分、“逃げる”ともたとえられますが、シーズン真っ最中の仲介不動産会社の間では、シビアな中にも例年になく出足がよく、商談が活発、といった声を聞きますが、いかがでしょうか。

こんな中、「グーグルマップの不動産検索」サービスが、スタートして半年ほどの来週11日(金)で、ストップします。これから3ヵ月ほど、住居を探す多くの人が利用する機会の多い時期に残念至極といったところです。

コンテンツパートナーの(株)ジアースは、「サービス開始以降5ヵ月という短期間で登録不動産会社数約6,000社、登録店舗数約7,700店舗、掲載物件数約290万件と日本最大級の不動産情報サイトとして成長しました」と、今後に期待をかけていただけに、無念さが伝わります。

我々もグーグルの検索サービスで、賃貸不動産・ポータルサイトの勢力地図が変わり、業界の地殻変動も始まるのではないかと見ていただけに、意外な結末に驚くとともに、素早い撤退に違和感をぬぐえません。

サービス停止の理由が「実際のサービスの利用増加にはなかなか繋がらず、様々な側面から検討した結果」と説明されていますが、「多くの物件情報を一度に地図上に表示するコンセプト」が高く評価されるだけでは、ビジネスとして投資に見合うリターンが見込めないということなのでしょうか。

掲載料「無料」といったビジネスモデルが立ち行かなかった背景には、マップ上に掲載される「物件情報」と「周辺施設」のデータ、そして関連する「広告」が連動して表示される数が少なかったのでは。コンテンツビジネスの厳しさに直面したと思われます。
  
一般ユーザーは、せっかく便利なものができたのに無くなってしまうと肩すかしを食らったのですが、提携していたジアースのダメージは強烈。

短い期間にリクルート「SUUMO」をはじめとする多くのポータルサイトの参画が相次ぎ、さらにこれからどれだけ物件を増やしていくのかに関心が集まっていただけに、グーグルのサービス停止は残念なことですが、実質損をしたのはグーグル自体の信用性とジアースということになり、大半のポータルサイトの運営会社は、無料で提供されるサービスがなくなって、胸をなで下ろしているのかもしれません。

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(2011.2.2)


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