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テレビコマーシャルと全国展開 (2007年12月19日)

◆ 賃貸経営の今を読む (峰 匡太郎)

テレビコマーシャルと全国展開

年が明けて"新春の賃貸商戦"といわれる市場の活況に合わせてテレビコマーシャルが大手の仲介不動産会社及びポータルサイトを運営している会社から一斉に放映されます。1月10日頃から2月、3月にかけて賃貸需要を見込んで集客に、自社媒体の宣伝に各社がしのぎを削ります。
 
賃貸仲介専門の大手はエイブルと傘下のFC、アパマンショップグループに大別され、あとミニミニなどが続きますが、エイブル、アパマンショップは上場を果たしている分、資金力に余裕があり、多店舗化に弾みをつけ、物件検索のシステムの構築にも多額の資金を投じています。
 
一方、情報サイトを運営するHOME'S(ネクスト)、CHINTAI(CHINTAI)、ホームメイト(東建コーポレーション)、ピタットハウス(ピタットハウスネットワーク)なども、グループ化(広告出稿社)に注力、生き残りをかけた展開を図っています。
 
ユーザー(入居者)の使いやすさをひたすら満たすシステムをつくり、アクセスを高め、検索サイトの命である物件数の確保を図り、その上で出稿料を稼がなければなりません。印刷媒体は印刷代と流通コストがかかりますが、インターネットの情報サイトを運営するのにも設備費、開発費、スタッフ人件費が大きくのしかかってきます。
 
少子高齢社会でパイが限られる一方、賃貸仲介不動産業界の寡占、グループ化が進んでおり、年が明けてもその傾向はさらに強まると予測されます。
 
グループ化が進む要因の一つに、テレビコマーシャルの存在が見逃せません。仲介業務は免許による許認可で規制されていますが、空中を飛ぶ電波は電力次第で広がるのですから、料金さえ払えば放送されるのです。
 
多店舗化さらにはFC加盟の促進を図り、出稿社を募るためにテレビCMの威力は絶大なものがあります。
 
A県とB県で新たに市場を開拓しようとすれば、同県に向けてCMを流せば物件を探しているエンドユーザーと物件を供給する不動産会社をわしづかみすることが極めて速く、楽にできるのです。
 
こうしてテレビCMへの広告出稿に予算を投じられる体力のあるところが、シェアを広げているのです。
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(2007.12.19)

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