二極化の傾斜強める「賃貸経営」のカギは誰が握る! (2007年11月14日)
二極化の傾斜強める「賃貸経営」のカギは誰が握る!
賃貸マーケットはいつの頃からか"借り手市場"と言われ始めて、今日ではすっかり定着した様相を見せています。物件数が増え、入居者が有利に物件を選べるようになったことから、いつしか"借り手市場"と呼ばれるようになり、その傾向は年々強まっています。
二極化の傾斜強めるとは、順調な経営を実現する一方(+)と、危険ラインを推移する他方(−)の両極端があるとして、真ん中が薄く両極端に偏る局面を示します。つまり+極に偏る経営(成功)がある半面、逆の−極に傾斜する経営(苦戦)が見られることを指します。
年間を通して入居率の高い経営ができるのと、入居募集もままならずに空室を持て余す経営に対比されます。空室があるのとないのとでは当然のこととして家賃収入の多い少ないという結果にハネ返ります。空室の数だけ売上げが減るという現実に向き合わねばなりません。
二極化は賃貸経営に限らず、あらゆるビジネスに見られる現象で、卑近な例でいえば行列のできるラーメン店と、閑古鳥が鳴いているラーメン店という風に。
味、価格、雰囲気、立地、サービス等があいまって、旨い店と評判を呼び、リピート客が足を運ぶことから行列ができる。総てにおいて行列のできる店の逆を行けば、鳥たちが鳴く店となってしまいます。
賃貸経営もラーメン店の経営とよく似ているところがあって、客(入居者)に気に入られる住居を建て、清掃にぬかりなく、クレーム対応(サービス)に万全の姿勢で臨んで評価(感じのいい、住みやすい)を得て、長く入居してもらう。長く住んでもらった分、家賃収入が安定して、経営が落ち着くことは理の当然ですから。
長く住んでもらうように、入居者の不満要素をなくし、同時に徹底したサービスで気を引くことが経営のポイントになっています。最近になって一段と賃貸はサービス業といわれる所以です。
入居者に向けた不安や要望に対するアンテナの感度を高める役割を、管理会社がするのか、賃貸経営者がやるのか。そのキーマンがこれからの賃貸経営のカギを握ることになるのでは。
市場の動向を見極め、入居者への気配を常に察しておくことが、これからの賃貸経営に求められるキーワードとなるのは間違いないことです。
───────────────────────────────────────────────────────
(2007.11.14)