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過去10年の実績で3、4番目にランクインか(2008年11月7日)

◆ 賃貸経営の今を読む (峰 匡太郎)

過去10年の実績で3、4番目にランクインか(2008年11月7日)

この9月の貸家(賃貸住宅)の新設着工戸数は前年同月比66.9%増の3万7972戸。3ヵ月連続の増加で、1〜9月の合計では34万3997戸、前年同期比3.9%増となっています。

4〜9月の年度分でも前年比10.9%増と堅調な推移を見せていますが、これは昨年6月に施行された改正建築基準法による建築確認手続き遅延を受けて、激減した反動によるものですから、この後の10月、11月の実績を見ないことには回復基調の実態は分かりません。

仮に、10〜12月3ヵ月間の新設着工戸数を9月と同程度と見て合計すると、年間45万8000戸となり、過去10年の実績で見ると3、4番目にランクされます。

と見ると、物件が数の上で満たされ、借り手市場となっている賃貸マーケットにあって、決して少ない着工数ではないのが分かります。

賃貸経営は近年、土地活用、資産運用の域を超えてブームの様相を見せ、サラリーマンが会社勤めの傍ら経営する投資家が話題を呼んでいます。投資物件を購入して区分所有者として賃貸するレベルから、1棟丸ごと購入、賃貸経営するケースまで様々です。

そこで今後の見通しですが、不動産投資、住宅市場の冷え込みが予測される中、賃貸住宅への投資意欲はまだまだ衰えていません。社会不安や経済環境が悪化した分、安定収入が見込める賃貸経営に魅力を感じて参画する層が増えているためです。

たまたま5月に国交省から公表された「再建築状況」の調査データを見ても、住居を取り壊した後に賃貸住宅を建てるケースが多いのに驚かされます。

ただ、私設年金とも家賃年金ともいわれる家賃収入を得る賃貸経営もひとつ間違えると手痛い失敗になりかねないだけに、今この時期だからこそ慎重な対応が求められるところです。

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(2008.11.7)

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