飛鳥川のせせらぎが聞こえ、季節の落葉が川床に積もり (2010年12月10日)
飛鳥川のせせらぎが聞こえ、季節の落葉が川床に積もり、
はるか昔の息づかいを偲ばせる
早や12月も10日、月並みですが、光陰矢のごとし、月日の経つ速さに圧倒される思いです。
晩秋から初冬を迎えた明日香に、ぶらりと行ってきました。
いつも書いていることですが、明日香を訪れる最大の目的は、癒やされることです。取り立てて特別な景観を見られるというわけではなく、田畑に囲まれた日本のどこにでもある風景なんですが…。
といっても、ほかの土地と決定的に違う、明日香ならではの千年に及ぶ歴史の風韻はやはり別格。それは、古代の古墳や石造物だけではなく、明日香全体がかもし出す雰囲気だと思います。
明日香に幾度となく足を運ぶ中で、一番気が休まるのは石舞台古墳のある「祝戸地区」周辺。飛鳥川のせせらぎが聞こえ、季節の落葉が川床に積もり、はるか昔の息づかいを偲ばせる静寂を漂わせています。
石舞台古墳の西側につくられた多目的休憩所のあすか風舞台、なだらかな芝生も、当初は無理してつくったためか、今ひとつ周辺となじまないとってつけた違和感があったのですが、時を経て少しずつなれてきました。
高松塚古墳周辺が歴史公園として全く人工的に整備されているのと比べ、石舞台・祝戸地区は、明日香における歴史の息吹きを今に伝えています。
今回、遅ればせながら私なりに新発見したのは、石舞台前の道を西側に行くと、紅葉で知られた多武峰・談山神社(とおのみね・たんざんじんじゃ)に辿り着くということです。
車で10数分の距離で、アップダウンがあるものの、歩いて2時間かからないのではないかと思われます。今度春の気候のいい時にぜひ歩いてみたいと思っています。
その談山神社ですが、新聞では紅葉が見頃と出ていたのに、モミジは枯れ始めており、以前見た社を包む山が燃えるような紅さは見られず、訪れる人もまばら。
土産物屋さんで名物のこんにゃくの味噌田楽を買って、頬張りながら帰路につきました。