その4.入居者とのやり取りは、仲介不動産会社で左右される
仲介不動産会社との付き合い方
その4.入居者とのやり取りは、仲介不動産会社で左右される
担当営業マンの腕が契約成立を決定する
アパート・マンションメーカーの多くは管理及び仲介業務を担当する子会社を設立して、新しく賃貸経営者となるオーナーを経営支援の側面からバックアップしています。
直営の子会社を設立していないところは、賃貸仲介のネット網を広げ、入居者向けサービスに取り組んでいます。
入居者募集や契約に関して入居者と直にやり取りするのは、やはり末端の仲介不動産会社ということになります。ハウスメーカーの直営、系列の管理・仲介会社だけでは商圏をカバーできないので、所有している物件はFAXなんかで物件所在地近郊の仲介店に募集要項と物件データが配信されます。
ですから大手直営の管理会社といえども、部屋付けしてくれる店は大事なパートナーとなり、仲介手数料も分け合う形になります。
そこでものをいうのは契約決定のスピード。FAXの募集データが入ればできるだけ早く部屋付けを完了することで、そもそもFAXで配信される物件データは他の不動産会社にも回っているのですから、仲介契約はまさに早い者勝ちとなってしまいます。
契約の決定率を高めるためには集客に優れていなければならず、集客を高めるためには広告・PR媒体を充実させること。
そして電話、インターネット等の物件反響から顧客の来店を促進するセールストークが特に重要で、来店した顧客に店頭で物件の内容を説明して現地に案内し、また店に戻って最終の契約手続きをするのです。
このように一貫した賃貸の仲介営業は、契約決定の大きな要因となる物件の魅力(物件の競争力)以上に影響するところ。言葉は悪いが、手練手管にたけた営業マンが担当すればそれだけ契約率が高まる所以です。
例えば、店から車で現地に案内する時によく使うのが、“比較物件”を用意して“本命となる物件”を引き立たせるという手法。
ただ、いくら差が歴然とする比較物件を用意しても決まらない、あるいはこの比較物件を気に入って契約するようになるとか、比較と本命を見せる順が間違ったとか、比較も本命も気に入らないのでまた店に帰って一から探すのではなく、第3の物件を用意しておいてそこへ臨機応変に案内するという風に、一つの契約を成立させるには山あり谷ありです。何度も指摘する通り、担当営業マンの腕によって契約が大きく左右されます。
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