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お盆明け、今年はどんな様相を見せるのか(2009年8月14日)

◆ 賃貸ビジネスを考える

お盆明け、今年はどんな様相を見せるのか

 お盆休みに入り、蝉が朝から鳴き立てて暑い夏を一層暑くしてくれます。明日は終戦記念日。16日は京都五山の大文字焼き、さらに地蔵盆と少しずつ晩夏へと時は移っていきます。

 お盆を過ぎると、今年の後半もいよいよ本式に動き出しますが、今年前半の賃貸業界をふり返りますと、昨年夏以降の景気の後退の影響をモロに受けて、市場は萎縮。仲介、建設ともに業績を悪化させています。
    
 今週、エイブル(2010年3月期第1四半期)とアパマンショップ(2009年9月期第3四半期)の決算が発表されましたが、両社の決算内容が、賃貸市場の現況を雄弁に物語っているようです。

 とくにエイブルは、ほぼ仲介業務をメインに展開し、新築を中心に部屋付けスピードには定評があるのですが、今年4~6月の仲介の業績では売上高が60億9,100万円で、前年同期比4億6,400万円落ち込み、営業利益で2億7,400万円の損失を出しています。

 対するアパマンショップの斡旋事業の売上高は、54億8,000万円で、前年同期比9.6%減ながら5億4,000万円の営業利益を計上しています。

 ただ、同社の斡旋事業の中にはFC業務も入っていて、直営店は60店(09年6月末)、大半の841店はFC加盟店。物件を仲介した手数料収入より、FC加盟店取り扱いの比重が高くなっています。

 エイブルの場合、直接店が492店(09年3月末)と、全店828店の約6割を占めています。それだけに、業績の低迷がストレートに響き、売上げに対する営業利益で赤字を出すに至っています。

 4~6月は繁忙期のシーズンからはずれているので、売上げに対して販管費が膨らみ、営業利益で赤字になったものと見られますが、業界トップの仲介実績を上げている同社の営業赤字は仲介業務の厳しさを暗に示しているようです。 

 また、新築の着工数も大幅に減少しており、市場での物件の流通において空き部屋が発生する一方、新築の品薄が生じるといった現象が出始めています。

 通常なら盆明けから一部不動産会社やWebサイト運営会社のCMが流され始めて、秋の賃貸商戦のスタートを切るのですが、今年は果たしてどんな様相を見せるのでしょうか。

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(2009.8.14)

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