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大家さんの甲斐性と入居者へのサービス (2009年2月20日)

◆ 賃貸ビジネスを考える

大家さんの甲斐性と入居者へのサービス

わが国の一般世帯数は4817万世帯。このうち、民営の借家に住む世帯数は1300万世帯で、全世帯に占める割合は27.0%(「2005年国勢調査」)となっています。

およそ3.7世帯に、1世帯が賃貸住宅に住んでいる計算です。

そして国交省が3年前にまとめた、『今後の公的賃貸住宅制度等のあり方に関する建議』の中で、賃貸住宅の経営についてこう述べています。

 「民間賃貸住宅の経営体制は、個人経営が86%を占め、そのうち65%が高齢者による経営という現状にあり、経営動機についても相続対策等が上位を占め、多くが副業経営となっている」。

2つの事例を指して、何を言いたいのかといいますと、賃貸住宅を支えている経営者の約9割方が個人でしかも年配ということ。

ややオーバーに言えば、わが国の住宅供給は個人のしかも年配の大家さんの甲斐性が支えていると言ってもいいかもしれません。

国はそれに報いるために、融資の便宜や税の軽減策で応援してくれているのですが、大家さんは大変なリスクを抱えて賃貸ビジネスを手がけているわけです。

また話が少し飛びますが、今日、空室を出さないためにも、現在の入居者に長く住んでもらうことが経営の安定につながる、とよく取り上げられています。全く理の当然で、入居率を高めることが賃貸経営の最大の課題ですから、入居者募集にかけるエネルギーに比べると、今の入居者に長く住んでもらうことの方が楽なはず。

そのための方策にサービスの充実が欠かせないとは、これまた最近とみに挙げられることです。借り手有利な市場だけに無形、有形の入居者向けサービスは経営の必須項目となっています。賃貸経営はサービス産業であるとさえいわれているのです。

そこで一番お金のかからないサービスといえば「入居者への微笑みの挨拶」。これが自然にできると、入居者とのコミュニケーションも随分楽になると思います。負担に思うのではなく、この「微笑み」こそ、これからの賃貸経営のキーワードだと思います。

入居者は大家さんからの過度な対応は負担なようですが、やはり挨拶一つしかも微笑みに満ちた感じの挨拶に心が開かれるはずです。

大金を投じて始めた賃貸経営の顧客である入居者に、笑みでもって応対するという、自然な気持ちが賃貸経営を少しでも楽にするのではないでしょうか。

国交省のいう年配の個人経営者は、この笑顔の挨拶が苦手かも知れませんが、入居者を引きつける秘策であると思えてなりません。

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(2009.2.20)

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