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妥当なラインに落ち着いた2008年度の貸家の着工数 (2009年5月1日)

◆ 賃貸ビジネスを考える

妥当なラインに落ち着いた2008年度の貸家の着工数

毎月末に前月の新設住宅の着工数が国土交通省から発表されます。3月分が昨日発表され、3月が年度末ということもあって、昨2008年度12ヵ月分の合計が合わせて発表されました。住宅の建設は経済成長の波及効果が大きいことから、毎回、発表内容が注目されています。
  
統計では「利用関係別」として、『持家』『貸家』『分譲住宅』の3分野の戸数及び「地域別」「建築工法別」に分けて、集計されています。
  
昨日発表の、この3月末で集計された2008年度の貸家、つまり賃貸住宅の新設は44万4,747戸。前年度比3.2%増となっていますが、このプラス要因は一昨年の6月に施行された改正建築基準法による建築確認手続きの影響を受けて落ち込んだ反動ともいえるもの。
  
参考までにこの10年間の貸家の新設実績を挙げてみますと、下記のようになり、平均すると約46万戸です。

画像の説明  
  
昨年度の約44.5万戸は、ここ10年間のほぼ平均的な戸数。この10年は05年度、06年度を除いて、40万戸台で落ち着いています。
  
新設が続くということは、新築の物件が市場に多く出回るということですから、既賃貸経営者にとっては競合物件が増えるということで、決して歓迎すべきことではないのでしょうが、市場全体から見れば新築が少なくなると、入居者を呼び込む集客力が鈍るということになります。
  
基本的には賃貸ユーザーである入居者は、常に最新バージョンの住居を求めているのですから、やや戸数の変化が見られたとしても、新築の供給は今年度も平均して続くと予想されます。
  
景気の落ち込みが続く一方、賃貸住宅経営に対する意欲が衰えていない現状において、賃貸住宅の新設がどのような変化を見せるか気になっていたのですが、3月分、昨年度実績とともに、妥当なラインに落ち着いたというのが実感です。
  
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(2009.5.1)

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