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市場の物件の飽和現象が抑制 (2008年4月2日)

◆ 賃貸経営の今を読む (峰 匡太郎)

市場の物件の飽和現象が抑制

この2月の新設住宅着工戸数は持家、貸家、分譲住宅ともに前年同月比で減少となっています。連続8ヵ月続けての減少ですから、建設業界には厳しい現実といえます。

元来、国の政策として建設業が経済全体を牽引する性格を持つことから、住宅産業に対して保護色の強い姿勢を見せてきたものですが、昨年6月に施行された改正建築基準法は全く裏目に出てしまいました。

8ヵ月連続の減少も減少幅が縮小され改善しているのは、やや朗報で、業界では今後、下期にかけて昨年分の落ち込みが回復するので伸びが期待できると年初は予測していました。しかし昨日発表された日銀の3月の企業短期経済観測調査(短観)が悪化し始めたことから、単純に落ち込み分が上積みされると楽観できない状況になりつつあります。

なお、2月の建築確認件数及び建築確認申請件数は、「対前年同月比の減少幅が引き続き1ケタ台で推移。1~3号建築物については対前年同月比での減少幅が若干増加。構造計算適合性判定の合格件数は増加。構造計算適合性判定の申請件数は初めて二千件を超過」(国交省) と、説明しています。

ところで、今春の賃貸住宅市場は例年通り活況のうちに推移しましたが、新築物件が少ない分、築浅物件に入居者の目が向き、中古物件がかなり動いたようです。ケガの功名ではないのですが、新築物件の完成が減少した分、市場の物件の飽和現象が抑制された感じです。
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(2008.4.2)

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