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改めて「物件資料」の重要さを認識する (2010年9月21日)

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◆ 賃貸経営の今を読む (峰 匡太郎)

改めて「物件資料」の重要さを認識する

紹介しやすい物件は、『写真が豊富な物件』『図面がカラーの物件』

普段なかなか表に出ない仲介不動産会社の物件情報の取り扱いについての考えが、先週末にリーシング・マネジメント・コンサルティング(株)から公表された「賃貸不動産業界における仲介業者の意識調査~仲介会社が本当に望む賃貸不動産の情報流通とは~」結果から読み取れます。
  
東京23区の仲介不動産会社305社のアンケートを集計したものだけに、今日の賃貸仲介現場の実態がよく表れています。
  
中でも、元付けといわれる物件を押さえている管理会社等に対して、7割方の仲介不動産会社が、『不満がある』と回答していることが目を引きます。
  
何が不満かといえば、仲介する物件のデータが不整備であるという事実。そして、インターネットのポータルサイトに物件情報を掲載して、部屋を探す消費者に直接アプローチすることを嫌っているということです。
  
この裏返しとして、仲介不動産会社が紹介しやすい物件は、『写真が豊富な物件』『図面がカラーの物件』ということです。
  
アンケート結果で、物件を直接訴求する不動産会社の困ったことや不満、あったらいいことなどが浮き彫りになっているのですが、物件を紹介するのに「写真」や「図面」は必須のものと思うのですが、まだまだきれいに揃っていないようです。
  
データ・写真を取り込み、カラープリントの「物件資料」を持ち込むこと

商品(物件)の知識(情報)が豊富に揃っていれば、それだけ購入者(消費者)に十分な説明ができて、購入(契約)につながる率が高いと思うのですが、まだまだFAXの不鮮明な間取り図や建物立地図を顧客に見せながら説明しているケースが多いのが現実といったところです。
  
現地への案内率を高めようとすれば、顧客にそれでは一度見てみようとその気にさせる情報が必要だと思うのです。
  
物件の写真を撮ってメールなんかで送れば店に足を運ばなくても渡せるはずで、受け取った店側もそれをパソコンに取り込んで、物件データに添付すれば、一発で掲示できると思うんですが、そこにはやはり賃貸物件特有の事情があるみたいです。
  
その事情とは、早々に決まるのが賃貸物件ということです。
  
例えば、Aマンションの301号室を所有(管理)するB社がおよそ10~40社程度の不動産会社に募集データを送付する。以前は大半がFAXを利用。
  
受け取った仲介不動産会社が一斉に営業を始め、1週間から4週間(土・日×1~4回)で決めていきます。全く早い者勝ちの世界です。
  
早々に決まるせいか、データを送る側は、写真を撮ったり、現像したり、間取り図面を描き起こして配布するのが手間というのが本音。
  
今の時期、右から左にそうそう物件が動くこともないだろうとの見方がありますが、売れ筋は基本的にこんな感じで動いています。
  
といった現実から物件の仲介を依頼する大家さんとして、所有する物件の契約を急ぐためには、建物内容はもとより周辺環境、公共施設等のデータ・写真を取り込んで、カラープリント出しした「物件資料」を持ち込むことです。
  
この「物件資料」が契約促進に導くことは間違いないところです。
   
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(2010.9.21)


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