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賃貸地図を塗り替えることにもなりかねない「Googleマップ」(2010年12月3日)

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◆ 賃貸ビジネスを考える


賃貸地図を塗り替えることにもなりかねない「Googleマップ」

公開して5ヵ月にもならないが、一気に存在感を高める

賃貸物件の空室情報を掲載する不動産情報ネットのポータルサイトに大きな動きが出ています。

部屋を探している人には情報選択の枠が広がって利便性がさらに向上するのですが、既存のポータルサイトを脅かし、日本の賃貸地図を塗り替えることにもなりかねません。

Google日本法人が、この8月から始めた賃貸物件情報を無料で掲載する地図サービス「Googleマップ」。賃貸物件を検索できる「不動産」モードを公開して5ヵ月にもならないのですが、ここへきて一気に存在感を高めています。

「Googleマップ」は「Google」のトップページの[[「地図」http://maps.google.co.jp/>]]を選び、検索スペースに物件を探す「地名」と「不動産」を入力するだけで、広大な物件検索コーナーに入っていきます。実にシンプルで、分かりやすく、使い勝手がいいシステム。

このグーグルに独占的に物件情報を提供するのが、(株)ジアース(東証マザーズ)で、同社のサイト「The Earth(ジアース)」に物件登録すると、無料で自動的にグーグルに物件が掲載される段取りとなっています。

不動産物件(今は賃貸中心)の情報を提供するジアースへの物件登録が加速し、掲載総物件数は今日現在、235万件(ジアース登録分)となっています。

ジアースは昨日、「ジアースβ版」をFlashからAjax化し、操作性を向上させ、スマートフォンにも一部対応して、本格運営すると発表しました。

また、一昨日の1日には、業界大手のリクルートと不動産情報のデータ連携に関する業務提携契約書を締結を発表するなど着々と規模の拡大を図っています。 

リクルートとの業務提携により、ジアースは既存の賃貸物件情報約150万件に加え、SUUMOに掲載されている賃貸物件約90万件がプラスされ、同社が今期、目標としていた不動産物件掲載数200万件を一気に達成することになりました。

「地図」「ストリートビュー」「航空写真」「Earth」の4機能

すでに「Googleマップ」に参画している不動産会社等は、

「レオパレス21」(賃貸物件約5万件)
「ピタットハウスネットワーク」(賃貸・売買物件約14万件)
「エステートサーチ」(賃貸物件約20万件)
「レンターズ」(貸物件約25万件)
「ダンゴネット」(賃貸・売買物件約11万件)
「ミニミニ」(賃貸物件約4万件)
「SUUMO」(賃貸物件約90万件、売買物件約9万件)
「リングアンドリンク」(賃貸・売買物件約50万件)
「ハウスコム」(供物件数 約10万件)
「アパマンショップネットワーク」(賃貸物件約80万件)
「エリッツ」(賃貸物件約2万件)
「グラート」(賃貸物件約5万件)
などで、今後さらに多くの不動産会社の参加が見込まれています。

ちょうどこの時期、11月末にグーグル社は、賃貸物件検索の機能を高めるかのように、地球上のどんな場所にもすぐに移動するというソフト、「Google Earth」をバージョンアップした「6」を公開(無料)しました。

地上を鳥瞰図のように眺め、街全体を3D表示する地図ソフト。「Googleマップ」の持つ「地図」「ストリートビュー」「航空写真」の3機能に加えて、この「Earth」の機能を活用すれば、物件の位置確認、周辺施設の状況等がほぼ瞬時に掌握されるのです。

こうした技術レベルの高さと利用無料が、既存のポータルサイトを脅かしているのです。

情報が集約されると、利用者にとっては多くのサイトをチェックする必要性がなくなることから、訪れるサイトが限定されることになります。しかも多機能で付加価値の高い情報が同時に得られると、利用にさらに拍車がかかる傾向が強くなります。

これからの「Googleマップ」から目が離せません。

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(2010.12.3)


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