賃貸経営「人気の間取り」(ちんたいけいえい「にんきのまどり」)
賃貸経営用語解説
賃貸経営「人気の間取り」 (ちんたいけいえい「にんきのまどり」)
入居者に好まれるニーズに合致したアパート・マンションを建てること
が、最強の入居者対策、空き部屋対策につながる。「好まれる」条件に
は色々あるが、その上位を占めるのは部屋の間取り。入居者に好まれる
間取りが、これからの賃貸住宅経営のキーポイント。
部屋の間取り・広さを十分に取ることが入居者募集に有利に働く、とす
る考えが浸透してきたこともあって、部屋のスペース、専有面積が広く
なる傾向にある。
市販されている不動産・賃貸情報誌の物件紹介に、間取りに加え、専有
面積も掲載しており、入居者は賃料とともに広さを考慮して住居を決め
ている。
賃貸住宅の平均的な専有面積は、およそ下記の通り。
・1DK ……… 約30平方メートル
・1LDK …… 約38 〃
・2DK ……… 約45 〃
・2LDK …… 約55 〃
・3DK ……… 約58 〃
・3LDK …… 約70 〃
中でも人気の間取りである1LDK、2LDK、3LDKは、収納スペ
ースを工夫しながら、付帯設備と合わせて広さをアピールする傾向が強
くなっている。そのために、最近のアパート・マンションは、
・1LDK …… 約40平方メートル
・2LDK …… 約62 〃
・3LDK …… 約73 〃
と、やや広い目に、余裕を持たせたところが多くなっている。
ただ、専有面積を広げるにも敷地の制約があったり、建設コストに当然
ハネ返ってくるので、思い通りにいかないもの。そこで、奥の手として
使われるのが、専有面積をそう大きく取らないで部屋の面積を広げる方
法。要は、台所、トイレ、浴室、廊下スペースをやや小ぶりにすること。
その分、部屋の方に回して部屋をできるだけ広くするというやり方もあ
る。
ところで、国がかって掲げた誘導居住水準(都市居住型)では、理想的
な広さとして次のように挙げている。
(世帯人員) (住戸専用面積)
・1人世帯(1LDK)……… 37平方メートル
・2人世帯(1LDK) ……… 55 〃
・3人世帯(2LDK) ……… 75 〃
・4人世帯(3LDK)……… 91 〃
・5人世帯(4LDK)………104 〃
※住戸専用面積には寝室、食事室、台所、居間、便所、浴室、収納スペ
ース等を含む。バルコニーは含まない。
このように間取りは入居者の構成上、大きく分けて「シングル」「新婚」
「ファミリー」の3パターンがあって、地域の賃貸需要の市場性を考慮
してパターンを決め、間取りが決定される。各パターンに共通している
間取り決定のポイントとして、
・収納スペースに余裕がある
・間取りがゆったりしている
・天井が高く部屋が広く感じる
・バルコニーなどが広い
といったことが人気を集め、物件の競争力を高める条件として挙げられ
る。
──────────────────────────────────────────────────
Copyright (C) 2009 P・M・G All Rights Reserved.