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賃貸経営の基幹は、やはり「家賃」にある(2009年9月25日)

◆ 賃貸ビジネスを考える

賃貸経営の基幹は、やはり「家賃」にある

 9月も終盤です。およそ1ヵ月前から始まった秋の賃貸仲介シーズンの成果はいかがでしょうか。

 知り合いの仲介専門の不動産会社に、商談の現況を電話で尋ねても、今ひとつ芳しくない、とのことです。テレビCMも市況を反映しているのか、放映される本数がやや抑えられているようです。

 ところで、賃貸経営で気になる空室の動向とともに、家賃の傾向があるのですが、リクルートが毎月1回公表している「中古マンション賃料指数」(時系列的な価格変化を抽出して指数化)の2009年9月発表分を見ていますと、この4年間、上下6%を超える変化がないのです。

 タイプ区分なしの首都圏(東京、神奈川、千葉)では、2005年1月の基準値を「100」とすると、今年の8月は「102.5」。この間、最大に伸びたのが2008年2月の「105.9」。100を切った月は1度もないのです。

 おおまかな傾向を見る指数としての計算ですが、4年8ヵ月の間に「0.1~5.9%」の間で上下していることになります。つまり4年間、賃料に大きな変化がなかったということです。

 対して同じリクルートのデータで、「中古マンション価格指数」が、「100」(2005年1月)~「127.2」(2008年3月)の幅で動いていますから、「賃料指数」の落ち着きがよく表れています。

大きく崩れることがなく 一定のラインを推移

 賃貸住宅に入居する際、入居者が支払う一時金として敷金(保証金)、礼金があるのですが、市場が軟調していることもあって、敷金、礼金が小さくなる(下落する)半面、家賃は大きく崩れることがなく、一定のラインを推移していることを物語っています。

 アットホームの最新のデータ(2009年8月の首都圏賃貸物件市場動向)でも、「1平方メートル当たりの成約平均賃料は、マンションが2,660円(前年同月比1.5%増)、アパートが2,010円(前年同月比0.0%)」とわずかな変化にとどまっています。

 といっても、最近オープンしたネクストが運営する「見える!賃貸経営」を見ていますと、ズバリ『このエリアの家賃相場』を掲載していますので、賃貸経営者にとって所有物件の賃料をいやおうにも市場の「相場」と比較することになってしまいます。

 更新料、礼金をめぐる裁判の行方から家賃の構成を見直す話も出ていますが、あらためて賃貸経営の基幹となるのが家賃にあることを、発表されるデータが示しています。

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(2009.9.25)

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