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風薫る若葉の候に、入居対策の手を尽くす (2009年5月5日)

◆ 賃貸経営の今を読む (峰 匡太郎)

風薫る若葉の候に、入居対策の手を尽くす

風薫る若葉の候、新緑のみずみずしさがパソコン疲れの目を癒やしてくれる。例年になく寒暖の差が続くやや天候不順ながら、やはりこの時期は一年で最もすがすがしい。

賃貸需要が集中する春の賃貸商戦もほぼ終息して、マーケットはこれから夏、秋に向けて普段の営業に戻る。

今年の春は景気の悪化を受け、当初の見通しに反し、賃貸市場は萎縮して商談は今ひとつ伸びなかった。それでも転勤や新社会人の独立、進学で親元を離れて新生活を始める層は新居を探し、転宅、新生活のスタートを切っているが、生活環境の変化にともない、住居を替えなければといった切羽詰まった理由のない人の動きが悪いようだ。

ひと月もすれば梅雨の走りがやってくるが、その間を、空室を埋める今年前半最終のチャンスと見て、春に埋められなかった部屋は八方手を尽くしてほしいところ。

かつて、賃貸ビジネスのいいところ(賃貸オーナーにとって)といわれたのは、出かけていって売り込むいわば攻めの営業ではなく、客が訪れるのを待つ待ちの営業ができることであったが、今はそんな悠長なことが言える時代ではなく、今日の「賃貸経営」とは帰するところ、「空室対策」と取り組むことであると言い換えていいかもしれない。

一般の商売でいう、仕入れた商品を完売する才覚が賃貸経営においても求められる時代になっている。

例えばこんな事例を聞く。

オーナーチェンジで、12戸のうち4戸が未入居の遠隔地にある中古アパートを購入したサラリーマン大家さんが、最少のリフォームを施して地元の不動産会社に仲介を依頼して3ヵ月経つが、全くの音なしに業を煮やし、土日に現地に入り自身で入居者募集のチラシを付近に投函して、4戸の契約を決めた。

現地に足を運ぶ交通費、チラシ作成の経費、なによりも夜半に精通していない土地のアパート、マンション各戸に配る手間と気概、といった並外れた営業努力の成果として、4戸契約すなわち売上げ増を実現する運びとなる。

賃貸経営成否の分岐点がより難しくなりつつある、という時期を迎えているのでは。

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(2009.5.5)

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