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特別インタビュー
株式会社S-FIT [エスフィット]
代表取締役社長
紫原 友規氏
「管理」と「仲介」が一体となって、
はじめて入居稼働率が向上します
── 空室対策に困っているオーナー様に対して、どのようなアドバイスがありますか。
紫原 基本的には、どこにまかせるか、そこに尽きるのではありませんか。私どもの立場から申し上げて、入居者様との契約の促進を図る施策に対し、ご理解をいただき、認めていただくパートナーシップの姿勢が大事なのではないでしょうか。
私自身、不動産会社とオーナー様は対等なパートナーの関係であるべき、という考えを持っています。昔見られた、「決めてあげる」「うちの物件を取り扱わせてあげる」といった関係は、いい成果を生まないのではないでしょうか。
何度もお話ししている通り、「管理」と「仲介」は別といったやり方は、今後通用しません。この二つが一体となって、はじめて「部屋決め」つまり、入居稼働率の向上が果たされると思います。
ということで、オーナー様もどこの仲介・管理会社とお付き合いされるかで、空室対応も違ってくると思います。
肌で感じる変化のスピード
今までのやり方では通用しない時代
── 2013年の賃貸業界をどのように展望されていますか。
紫原 2013年を迎え、賃貸住宅業界は大きく変化する年になると思います。ここ2年ぐらいで仲介業としての立ち位置が随分変わりましたが、2013年になってさらに、ものすごく変わるのではないでしょうか。
たとえば入居者様の傾向としても、すでに平均居住年数が2年を切っているとか、東京の賃貸市場における礼金の扱いも変わってきたとか、変化のスピードを速めているのが肌で感じられます。
とにかく確実にいえるのは、首都圏さえも借り手市場となっていることです。その中で、どのような舵取りができるのか、今までのやり方では通用しない時代となるでしょう。
── それでは大きな変化が予測される2013年に向けて、御社の今後の展開、経営ビジョンを教えて下さい。
紫原 今後不動産賃貸業界では、「管理」だけ、「客付け」だけといった会社では通用しないと思います。
「オーナー様からお預かりしている物件を確実に決められるか否か」が、評価される時代だと思いますので弊社の強みである客付け力を生かし管理戸数の拡大に注力します。そのためのユーザー(入居者様)の囲い込み戦略として客付け部門も強化いたします。
今後もオーナー様、入居者様、賃貸事業に関わる方々に必要とされる企業を目指します。
── 本日は貴重なお話をありがとうございました。