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「當麻寺」のしだれ桜 (2008年4月7日)

飛鳥(とぶとり)の明日香(あすか)路を歩く  (花岡京子)

「當麻寺」のしだれ桜

當麻寺(たいまでら)は、奈良と大阪をまたぐ二上山(にじょうざん)の麓に抱かれるように建つ、創建およそ1400年の古刹。

中将姫の當麻曼陀羅(たいままんだら)や、天平時代の国宝である東西両塔、日本最古の白鳳時代の梵鐘、石灯籠などで知られ、本尊の當麻曼陀羅を安置する本堂(曼陀羅堂)は国宝に指定されています。

近鉄電車の当麻寺駅から古い町並みの中を歩いて10分ほどで寺の正面、東大門に着きます。門をくぐる前の石段横に小ぶりながら優美な桜が迎えてくれます。

當麻寺といえば花の寺として広く知られ、ぼたん、椿、さざんか、木蓮、つつじ、と一年を通じて花の美しさを楽しませてくれるのですが、中でもぼたんは80余種、およそ5000株が4月下旬から5月の連休の頃にかけて見事な大ぶりの花を咲かせます。

花の寺として名高く、大和三名園を擁しているだけに桜も境内の要所要所に計算されたように配されていて、築造数百年の木造建築物に花を添えています。千年に及ぶ歴史あるお堂が並び、境内は全体に墨色の淡い色調を帯びているのですが、桜の花がパァーッと明るくしているのに強い印象を受けます。

お寺に咲く桜は、枝ぶりが思い切り勢いよく伸びる木ではなく、古木の幹が斜めによじれ、柳のようにしだれて咲く桜がよく似合う。

人を迎え、教養を磨く修行を行い、亡き人の追福を祈る回向の場にあって、忍従の気持ちを映す花は、空に向かって伸び、咲き競う様より、地に頭を垂れるがごとく柔らかな枝に花を咲かせるしだれ桜が似合っているのだろう、と一人納得する次第。

ここ當麻寺の桜はしだれ桜が多く、控えめな中にみやびな花を咲かせ、人の世のうつろいを静かに教えてくれているようです。

重文の本堂前に咲くしだれ桜は圧巻です。機会があれば皆様も足を運ばれてはいかがでしょう。

2008年4月7日

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