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宇陀のしだれ桜「又兵衛桜」(2008年4月11日)

飛鳥(とぶとり)の明日香(あすか)路を歩く  (花岡京子)

宇陀のしだれ桜「又兵衛桜」

 
奈良の山間部に入ると整備された道路の充実ぶりに驚かされる時があります。ああ、こうした道路があの名高い道路特定財源でつくられたのか、と感慨深くもなります。
 
江戸時代以前からある街道や、山にへばりついた川沿いを行く道がどんどん整備されて車の往来を助けてくれています。ですから、観光でなくても所用で山道を走るにも整備された道路に随分助けられます。
 
道路の話ではなく、大和路の桜を訪ねるシリーズの3回目、宇陀市の「又兵衛桜」です。宇陀市は県の北東部、大和高原に位置し、冬は厳寒、夏は冷涼といった高原気候の特徴を持ちます。
 
そんな山間部の細い川沿いに咲くのが、又兵衛桜です。
 
宇陀市の観光案内には、「樹齢300年とも言われるシダレザクラ。この地に伝わる戦国武将『後藤又兵衛』の伝説と、この桜が後藤家の屋敷跡にあることから『又兵衛桜』と呼ばれ親しまれている。樹高13メートル、幹周り3メートル超」と説明されています。
 
夏に一度訪れたことがあるのですが、シーズン中のように人もにわか店舗もなく、ひっそりと静まった中、佇む姿に孤高の名木を思わせるものがありました。
 
話が前後しますが、桜は見事です。山里に群生しないで一木のしだれ桜が立つありさまは気品がたちこめ、感動ものです。
 
しかしそれにしても桜の周りに誰が桃の木を植えたのだろう。山肌を背に咲く薄色のしだれ桜の優美さを、色のきつい桃の花がぶち壊しています。
 
それと、公園化しないと観光の目玉にならないと思っているのか、明日香と同じく自然をさわり過ぎなので、かえってぎこちなく桜が浮いてしまっている。
 
名画は額縁に入れることで画が一段と引き立つことがあるのですが、自然はあくまでも自然のままを尊重して、本来の姿を大事にしておくのが一番と思うのですが。
 
しだれ桜の見事さ以上に、桜の前に店を構える地元有志のガンバリが目立つ宇陀の山中の桜でした。
 
又兵衛桜を見て体が冷えたら、歩いて10分ほどのところにある大宇陀温泉「あきののゆ」( http://www.akinonoyu.com/ )に足を運ばれたらいかがでしょう。
 
山の中にある温泉施設ですが、湯はアルカリ性単純温泉で肌にヌルッとやさしく、浴室は薬風呂、檜風呂、気泡風呂と変化に富んで、充実さにちょっとびっくりします。
 
桜観覧の後の温泉なんて、なんと贅沢なんでしょうか。これこそ日本の春爛漫ではありませんか。
 
2008年4月11日

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