谷崎 憲一氏インタビュー
特別インタビュー

株式会社パワーコンサルティングネットワークス 代表取締役
社団法人 東京共同住宅協会 会長
NPO法人 賃貸経営110番 顧問
谷崎 憲一氏
自ら賃貸住宅を経営するかたわら、コンサルティング会社を経営。
地主・大家さんを支援する公益法人の代表で、精力的に無料相談を実施する氏に
最近の賃貸経営の諸問題についてお聞きしました。
空室がある場合、まず入居者ニーズに合致しているかをチェック。
そして、物件の外観、周辺、共用部分の清掃に気を配ることが大事で、
まだ早いのでは、と思うぐらいの時に、手入れが必要です。
日々の努力の積み重ねが物件の価値を保つ
── 現在、賃貸経営されている大家さんの一番の悩みであります「空室」に対し、抜本的な対策としてどのようなことが考えられますか。
谷崎 まず第一に言えることは、入居者のニーズを捉えることです。
現在所有している物件に空室が発生しているのでしたら間取りの見直しをはじめ、設備、デザイン、外観、ファザード、エントランスなどが本当に入居者ニーズに合致しているかをチェックしてください。
もし問題があるようなら、適時、修繕・リフォームをやってみることです。
それとなんといっても物件の外観、周辺、共用部分の清掃に気を配ることが大事で、月に1回は物件に足を運んでほしいものです。そしてまめな掃除を心がけること。
結局こういった日々の努力の積み重ねが物件の価値を保つことにつながり、大事な物件を生かすも殺すもほとんどここに集約されていると思います。
── 今、賃貸経営を計画している土地オーナーさんに対して、注意することなどアドバイスをお願いします。
谷崎 一般に賃貸住宅はどうしても新築が強いのですが、新築プレミアはおよそ5年であって、あとは中古物件の仲間入りです。価値と人気は経年とともに下がるということを忘れないでください。
まだ早いのでは、と思うぐらいの時に、時代に即した入居者のニーズに沿った手の入れ方が必要なのです。
また、これから賃貸経営を始めようと考えておられるのなら、発想を変えて、賃貸入居者の主流である若い年代の人達の嗜好を理解しておくこともいいのではないでしょうか。
若い人との世代ギャップを埋めるためにも、若い人が集まる場所に出かけてセンスを磨くのも大事なことです。
(2010年5月31日)
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