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特別インタビュー

株式会社S-FIT [エスフィット]
代表取締役社長
紫原 友規氏
新しい不動産賃貸のスタイルを提案し、
話題の「お部屋探しCAFEヘヤギメ!」を展開する
S-FIT [エスフィット]のトップ、紫原社長に
賃貸市場の最新の傾向や2013年における
賃貸マーケティングのあり方などをお聞きしました。
「管理」と「仲介」の機能を一体化して、
賃貸不動産ビジネスに取り組んでいます
「ユーザー目線」の徹底を図り
来店決定率9割を誇る
── 事業内容についてお聞きします。また、御社の企業理念を教えて下さい。
紫原 会社の概要をお話しますと、2003年に設立して今年で10年目になります。賃貸住宅専門で、「仲介」と「管理」、及び「リノベーション」に特化して事業を展開しております。営業主体は、個人向け仲介の店舗事業部と法人向け仲介の法人営業部を中心に、プロパティマネジメント事業部、メディアプランニング事業部で構成されています。
戦略としては「ユーザー目線」の徹底です。ユーザーのターゲット層は20代から30代前半の方々ですから、若い人の入りやすさを追求したことから、立地は駅前1階。店舗のコンセプトを“カフェスタイル”としています。また、地域性を大事にしていますので、店によって入りやすい内装というのを工夫しています。
法人専門仲介では、物件量とスピード感を心がけています。社内的に『当日ルール』をつくって、いち早くお客様のもとへ物件情報を届けるようにしています。こうした姿勢が奏功して、成約率が高まり、業界平均で4割という来店決定率が、当社では9割を誇っています。現在、260社の企業様と提携していただいています。
当社の強みはリーシング力が強いことと、仲介のコンテンツ、つまり、ご紹介する商品が高級賃貸、シニア向け、ペット可賃貸等々と充実していることが挙げられます。
10年間の強化策が実って業績を着実に伸ばすことができ、年間1万件の仲介実績をいただけるまでに成長いたしました。
── では、今日の賃貸経営の根幹となる御社のプロパティマネジメント(PM)の特徴を教えて下さい。
紫原 基本的なスタンスはオーナー様との共存共栄です。アパート・マンションを建てたオーナー様が儲からないと、我々も衰退するという考えです。
そのためには、オーナー様の物件と競合する物件の違いについて情報をしっかりと開示するとともに、お預かりしている物件ごとにリーシング方法を工夫しています。
オーナー様からすれば、いったいどのような方法で部屋付けをしてくれているのか、大変気になる訳ですから、お預かりしている物件はこんな風にして客付けしていますと情報を開示しているのです。
どちらかに片寄るというのではなく、「管理」と「仲介」の機能を一体化して、賃貸不動産ビジネスに取り組んでいます。「管理」と「仲介」のよりスムーズな連携は重要なポイントです。
とにかくお預かりしている物件の稼働率の向上には最大限の力を注ぎます。当社の場合、受託している物件は95%以上の稼働率で維持しています。取り扱い比率は、全体の5割が自社のネットワークで契約し、残り5割が他社による仲介契約となっています。
私どものお客様はオーナー様で、ユーザーは入居者様、この基本姿勢でユーザー目線をしっかり持ってオーナー様に対して顧客中心主義に徹しています。
ですから、「仲介」も「管理」もどちらも必要不可欠だと思います。