ハウスコム・インタビュー1
特別インタビュー

ハウスコム株式会社
代表取締役社長
落合 巧氏
賃貸仲介から「不動産総合仲介」へと門戸を広げ、2本、3本の柱を構築して、
企業規模の拡大を図る、ハウスコムの落合社長に、
賃貸経営を取り巻く動向や今後の展開、経営ビジョンなどをお聞きしました。
積極的な店舗展開を通じて、
賃貸仲介から「不動産総合仲介」を目指します
「ハウスコム」のブランドを高めるためにも
直営店にこだわって多店舗化を進めています
── 御社の事業内容と経営方針について教えて下さい。
落合 居住用賃貸住宅の仲介業を、直営店中心に展開しています。
経営方針としましては、首都圏、中部圏、福岡地域など、人口の流動性の高いところを中心に多店舗化を進めています。
今日、少子高齢化の高まりが問題になっていますが、人口が減少する一方で、首都圏と中部圏においては世帯数は増えています。今後、10年はこうした傾向が続くのですから、この時期に企業規模を大きくしたいといった夢を抱いています。
直営店にこだわって伸ばしていきたいと思いますのは、サービスを低下することなく「ハウスコム」のブランドを高めるには、やはり直営店がいいと考えるからです。私どもは業界にあって後発組ですから、社員の力でオーナー様に当社の総合力をアピールしたいと思っている次第です。
── 今春のシーズンの動きはいかがだったでしょうか。最近の入居者さんは、どういった傾向ですか。
落合 今春、1~3月の「春の商戦」は、契約数で前年の5%程度増えました。そう悪くなかったのではないでしょうか。
部屋をお探しのお客様の動きを見ていますと、随分変わったと思います。昔はインターネットでチェックして、それから2~3社程度不動産会社を回ってから、契約するといったパターンでした。
ところが、今はスマートフォンやタブレット端末などをご利用のユーザー様が増えたこともあって、ネットの地図上にインプットされた物件情報を見て、先に物件に足を運び、物件を確認して気に入ったら店舗を訪れて契約する、といったスタイルが目立っています。
ですから、この段階でお客様を逃してしまうと、次に戻ってこない。そんな厳しさがあるものですから、私たちも物件情報を魅力のあるものにして、より多くの情報をご提案することに腐心しています。
従来、不動産会社はデータを出すと、来店しないと思っていたのですが、今はそういう時代ではありません。できるだけ多くの物件情報をしかも詳細にご提案することで、お客様に魅力に感じてもらう、という感じです。
[会社概要]
ハウスコム株式会社は平成10年7月創業。賃貸住宅の仲介業務をはじめ、管理業務、損害保険代理を首都圏を中心に中部圏・関西圏の三大都市圏で直営店を展開。営業拠点は135店舗 (平成25年3月末現在)で、大阪証券取引所JASDAQスタンダード上場。本社は東京都港区港南2-16-1品川イーストワンタワー。賃貸住宅の仲介斡旋にとどまらず、入居者及び賃貸オーナーに対して、「新生活のお手伝い」をモットーに、新生活をトータルプロデュースする賃貸仲介事業を推進。