▲つづく 入居者が「嫌がる」要因を潰しておく
これからの賃貸経営
入居者が「嫌がる」要因を潰しておく
要望されるものの対極の「嫌がられる」こと
入居者のニーズ、様々な要望に応えることが賃貸経営の繁栄に結びつくのは当然の道理で、原則でもあるのですが、逆にニーズに十分応えられない状態が続くとジリ貧、左前になってしまいます。
それでは入居者の要望とは逆の「嫌がる」こととは何かといえば、直ぐにでも思いつくのではないでしょうか。入居者が部屋を選ぶ際、敬遠することとは、
● 遠い …… 最寄り駅に(通勤・通学・毎日の生活が不便)
● 悪い …… 設備内容・立地環境が(公害、生活に不便)
● 暗い …… 建物・部屋が(イメージ、日差し)
● 古い …… 建物・部屋が(時代遅れ、傷み)
● 汚い …… 建物・部屋が(掃除不行き届き、保守・修繕不足)
● 高い …… 賃料が
などです。
あえて書くまでもなく、たとえば、駅から歩いて20分から30分、幹線道路沿いの騒音のひどい築30年を過ぎた設備の古い、外壁にヒビが入り、掃除の手も十分に届かないアパート・マンションといえば自然敬遠されて、家賃が滅法安いとか何か特徴がないと入居者の足が遠のいてしまいます。経営上、苦戦が強いられます。
ただこうしたケースは極端で、昔の建物はいざ知らず、ここ10年ほどに建てられた賃貸住宅で「遠い・悪い・高い」物件はそうないはず。
事前に市場調査を厳密に行い、立地環境が悪ければ悪いなりに工夫して知恵を絞り、マイナス要因の比率を少なく(克服)するかに腐心する(対策を講じる)のですから、そもそも最初から苦戦することが分かって賃貸住宅を建てない。
「暗い・古い・汚い」は、建物完成後、管理や清掃を怠ったために起きてくる二次的なマイナス面で、物件の所有者である大家さんの努力、工夫次第でカバーできるものです。
地の利とか立地条件はそもそも最初から決まっているもので、いわば覚悟の上でその地に建てたのですから入居者の人気(不人気)度はある程度予想がついたはず。
ということで、入居者のニーズを追求する一方、その逆となる「嫌がられる」「敬遠される」要因をできるだけ潰しておくのも重要なポイント。要望されるものの対極の「嫌がられる」ことを十分に理解しておくことは必要なことです。
» 「入居者ニーズの捉え方」
» 入居者の気を引くワンポイントの特徴を持たせる
» 「入居者が「嫌がる」要因を潰しておく
» 物件に5段階のチェックを入れてみる」
» マーケットの先を読み、入居者の動向にアンテナを張り巡らせる
» 「賃貸経営者プロとしての意識」
» 完成後の経営はズバリ大家さんにかかってきます
» 「家賃滞納対策」
» 「管理会社との付き合い」
» 「賃貸経営と仲介不動産会社」
» 「賃貸経営5つの課題にいかに対処するか」
» 絶対不可欠な大家さんの経営感覚
» ゆとりを持たせた1LDKへの発想の転換